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『Future Shock』Herbie Hancock(ハービー・ハンコック):初めてカッコイイと思った”PV”『Rockit』

私は、学生時代に映像を学び、社会人になってからも映像に関わる仕事し続けてます。

私が映像業界に入るきっかけが何だったのかを考えたとき、
映画やドラマではなく、一編のPVがきっかけだったと思います。

それは、Herbie Hancock(ハービー・ハンコック)の『Rockit』のPVを観たときです。

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『Rockit』は、Herbie Hancock(ハービー・ハンコック)が1983年に発表した、
『Future Shock』からのシングルヒット。
アルバムともに、1980年代を代表する名曲です。

ハービー・ハンコックは1960年代以降のジャズシーンを代表するピアニスト。
Miles Davis Quintet(マイルス・デイヴィス・クインテット)のメンバーとして頭角を現し、
ソロになってからは、モード・ジャズやハード・バップ、フュージョン、
エレクトロ・ジャズ、ジャズ・ファンクとシーンやモードの最先端を
常に走り続けるアーティストです。

『Future Shock』はジャズ・ファンク=エレクトロ・ジャズに
ヒップ・ホップの要素を大胆に導入し、以降のクラブ・シーンを方向付けた傑作。
上に挙げた、『Rockit』を始め、DJスクラッチを取り入れたサウンドは
当時、非常に斬新なものでした。

いや、『Rockit』に関して言えば、すでにCMソングとして耳にし、
その全く“新しいサウンド”にただならぬ興味を持っていたのは事実。

しかし、映像で観る『Rockit』は、私の想像の斜め上を行くものでした。
(DJスクラッチを聞いたとき、レコードをこすり合わせているなんて思っても
いませんでした。)

そして、まもなく『Rockit』のPVを観る機会が訪れたのですが
それは、さらなる衝撃の出会いでした。

あるアパートの、朝の一幕。
生身の人間がほとんど登場せず、(出てきても、モニターの中)
出来損ないのロボットが繰り広げるなダンス。
コミカルでシニカルなその光景。

そして、何より驚いたのが、初めて目にした「ビデオスクラッチ」

早送りや、巻き戻しを繰り返すその技術。
考えようによっては、誰でもできるその技術に、先のDJスクラッチと共に、
強烈な衝撃を受け、興奮したものです。

そして、『Rockit』以降、PVに限らず、テレビバラエティ於いてすら
ビデオスクラッチを散見するようになります。

『Rockit』を観てから随分後になるのですが、実際に自分で
映像作品を作るようになってからも、当時の興奮からさめない私は、
『Rockit』の「ビデオスクラッチ」を再現しようと躍起になったものです。

まぁ実際は、誰でもできそうなビデオスクラッチですが、
ノイズが乗らないように早送りや巻き戻しができるビデオデッキは当時とても高価で、
簡単にはできないことを思い知らされ、凹むわけですが。。。

しかし、この記事を書くために、『Rockit』のPVを久々に観たのですが改めてスゴイと思う。
DJスクラッチと見事シンクロした、ビデオスクラッチといい
生身の人間がモニターの中でしか現れず、不恰好なロボットが
これまた、不恰好なダンスと演技を繰り広げる、強烈なアイロニーといい
一級の“映像作品”として、珠玉の完成度を誇ってます。

映像だけに限らず、サウンドにおいても、いまだお色あせないその先進性を
誇っている『Future Shock』そして『Rockit』。

強烈なスクラッチから始まる『Rockit』のイントロは誰でも一度は
聴いたことがあるはずです。
(判りやすい所で言うなら。バラエティ番組『踊るさんま御殿』ですね。)

注目すべきは、ロックとダンス、ヒップ・ホップの融合を見事に成し遂げた
その、サウンドでしょう。

ヒップ・ホップに限らず、現在のポップミュージックを語る時に、
『Future Shock』=『Rockit』の影響を無視して語る事はできません。

とにかく、以降の音楽、そして、映像作品としての“PV”に
多大な影響を与えた、『Rockit』と『Future Shock』。

21世紀の今に於いても、必見のPV、必聴のアルバムです。

余談ですが、この記事を書いてる内に、「ビデオスクラッチ」で映像作品を
作ってみたくなりました。
しばらく、音楽やバラエティの仕事から離れているのですが、
機会があれば、チャレンジしたいです。

果たして、当時の興奮をもう一度呼び覚ます事ができるか?

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