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『Remain In Light』Talking Heads(トーキング・ヘッズ):80年代の幕開け

このブログを始めてみて、つくづく実感するのですが、
どうしても、80年代の音楽ばかりになってしまう・・・

自分にとって、80年代は思春期真っただ中であり、
もっとも多感な頃に、間違いなく人格形成に影響を与えたのが
当時の音楽だったのでしょう。

そんな私にとって、80年代を代表する一枚を挙げようと考えて見たとき
何を挙げるべきか?

The Porice?、U2?、UKじゃないとしたら、いっその事Princeとか?。。。
色々考えた結果、Talking Heads(トーキング・ヘッズ)の『Remain In Light』を選びました。

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Talking Heads(トーキング・ヘッズ)は1970年代中盤から1989年にかけて
ニューヨークを拠点に活動したロックバンド。

Ramones(ザーモンズ)、Blondie(ブロンディ)らを輩出した、ライブハウス「CBGB」出身で、
Televisio
n(テレビジョン)らと共にニューヨークパンクを代表するバンドと称されています。

この『Remain In Light』は、トーキング・ヘッズの通産5枚目のアルバムで80年発表。

トーキング・ヘッズが、その独自の音楽性を開花させると同時に、
ロック史上に於いても、最もエポックなアルバムと評価されるアルバムです。

UKパンクが怒れる若者の政治的・社会的反抗が主体だったのに対し、
NYパンクは、文学やアートを背景に、当時のメージャーシーンに対する
音楽・芸術的な抵抗を背景にしています。

そんなNYパンク・シーンの中にあって、デビュー当初のトーキング・ヘッズは
インテリ色の強い、変わりダネのバンドと評価されていました。

アートスクールの学生だった、デヴィッド・バーン(Vo,G)を中心に
クリス・フランツ(D)ティナ・ウェイマス(B)そして、
後にジェリー・ハリソン(G)が加わり4人編成のバンドとして活動を開始。
当時としては、ベーシストが女性というのも変わりダネでした。

しかし、プロデューサーに環境音楽の盟主、ブライアン・イーノを迎え
トーキング・ヘッズはファンクのリズムやグルーヴを取り入れた、独自の音楽性に
目覚めていきます。

そして、この『Remain In Light』で、トーキング・ヘッズはアフリカ音楽を
大胆に取り入れ、さらには、P-Funkの鬼才バーニー・ウォーレルを始め
多数黒人ミュージシャンを順メンバーに加え、当時としては画期的だった
ロック=ファンク=アフロ・ビートの融合を成し遂げます。

粗野で複雑、躍動感溢れる濃密なリズム。
理屈抜きで思わず体が動き出すリズムの中を、モダンなポップ感が駆け巡ります。

しかし、決してで口あたりの良いポップではなく、どこが神経症を思わせる
デヴィッド・バーンの歌声。

時に叫び、時に語りかける様に歌い上げるはそのバックを彩る
躍動感溢れる演奏とコーラス。

聴く者に強烈な高揚感を与えると同時に、果てしなく冷めた覚醒を呼び起こします。

原始の躍動と、都市の知性の壮絶な衝突。
動画を見ても判る通り、デヴィッド・バーンは踊っているというより
痙攣し、のたうちまわっていると言った方が適切です。

ロックでもない、エスニックでもない、ましてや無国籍でもない。
トーキング・ヘッズでしかなしえない「音楽」がここにあります。

サウンドだけに限らず、歌詞も文学的で哲学的。
アートスクール出身らしく、映像やライブ・パフォーマンスにもこだわりを
持っていたトーキング・ヘッズ。
掲載した『Once in a Lifetime』動画もミュージッククリップというより
むしろアートビデオと言えます。

1980年代は、ロックの裾野が一気に広がった時代。
テクノや、レゲエ、そして黒人音楽やラテンなどを取り入れ
急速に拡大し、消費していきます。

それは、幸福な時代とも言えるでしょう。
トーキング・ヘッズはそんな80年代を走り抜け、1991年に解散します。

『Remain In Light』は、時代とバンドの感性の幸福な出会いがもたらした奇跡。
時代の幕開けを告げる奇蹟です。

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