今日紹介するのは、
Ornette Coleman And Prime Time(オーネット・コールマン&プライム・タイム)の『Virgin Beauty』
このアルバムは、私にとってジャズ初体験となった思い入れの強いアルバムです。
| Virgin Beauty | |
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動画は『3 Wishes (with Jerry Garcia)』
Ornette Coleman(オーネット・コールマン)は1930年テキサス生まれ。
1959年『The Shape Of Jazz To Come』(邦題:ジャズ来るべきもの)を
発表し、フリー・ジャズというスタイルを確立します。
以来、フリー・ジャズの旗手として、良くも悪くも色眼鏡で見られる、
オーネット・コールマンですが、エレクトリック・ジャズや
アフリカ音楽、ロックの導入など、常に時代の変遷とともに
一歩先をゆく、実験的な作品を発表し続けます。
1988年に発表した、この『Virgin Beauty』は、
オーネット・コールマンにとっての、一つの集大成とも言える傑作です。
それは何気ない、しかし、とてもエポックな出会いでした。
今から、18年ほど前、バイト先の店長から
薦められるままに聴いた、ジャズのアルバム。
それが、この『Virgin Beauty』でした。
パンク・ニューウェイヴがの終焉を迎えつつあった1990年初め。
The Police(ザ・ポリス)や、The Jam(ザ・ジャム)、The Clash(ザ・クラッシュ)など
といったビックネームはとうに姿へ消し、それに続く、
Echo & The Bunnymen(エコー&ザ・バニーメン)などは
失速し始め、UKロックがかつての輝きを失いつつありました。
それでも、私は、ロックこそ絶対で、「ジャズなんて学生運動くずれの
聴く音楽」という認識のもと、生理的に団塊の世代に対する嫌悪感を
抱いていた事もあり、ジャズに対して非常に強い偏見を持ってました。
そんな時、団塊の世代でも、パンクでもない、筋金入りの自由人である店長が
オーネット・コールマン&プライム・タイムの『Virgin Beauty』を
「本当に自由な気持ちになれるよ。」と薦めてくれました。
大した期待もせず、付き合いで聴いてみると。。。
まさに青天の霹靂!!!
ジャズに対するイメージどころか、私の音楽に対する思いすら
180度変えてしまう程の衝撃でした。
それは、限りなく自由。
それは、限りなく脱力。
それでいて、果てしなくトンガッテル。
オープニングを飾る、『3 Wishes (with Jerry Garcia)』から
聴くもの自由への飛翔へと誘います。
ベース、ドラム、ピアノ。
バックを固める、演奏はどれも緻密で、寸分の隙もなく
それでいて、何の気負いもない。
スリリングで緊張感がある演奏なのに、不思議とリラックスできる。
そんな演奏の中を、オーネット・コールマンのアルト・サックスが
縦横無尽に駆け巡ります。
それは、無国籍で摩訶不思議。
軽やかに奏でられる美しいメロディは、何処までも柔らかでで伸びやか。
それでいて、時折非常にエッジの利いたシャープさも見せます。
あらゆる場面で、常に期待を裏切りながら、決してそれが不快にならず、
むしろ心地よさすら与え、不思議な中毒性を持つ演奏。
そして、一度見たら忘れられない、印象的なジャケットアート。
(アフリカのとある所の首長族の娘たちだそうです。ちなみに裏側は
ヨーロッパの娘たちです。)
あぁ、音楽って本当に自由で、何でも出来るんだ。
自由って力を抜くことなんだ。
だから、自由であることってスリリングなんだ。
『Virgin Beauty』を聴いて、初めて「自由」の本当の意味を理解したのだと
今でも思っています。
『Virgin Beauty』は、ジャズ初体験にしてあまりにも幸せな出会いでした。
この年になっても、音楽を愛し続けることができるのは『Virgin Beauty』との
出会いがあり、音楽の持つ自由さ、可能性を信じる事ができるからです。
聴くもの自由への跳躍に誘う。。。
『Virgin Beauty』はそんなアルバムです。



常に唯一無二のプライムタイム、88年作!
意外といいですよ
