80年台から、90年台にかけて隆盛を誇った、イギリスの
ニューウェイヴムーブメント。
パンクムーヴメントの余熱も冷めない中、様々なコンセプトを
もった多くのバンドが生まれ、あるものは大成し、あるものは
消えていきました。
その中には、今聴いて尚、異彩を放つバンドがあります。
今日紹介するCocteau Twins(コクトー・ツインズ)もそんなバンドの一つ。
紹介するのは、Cocteau Twins(コクトー・ツインズ)の
サードアルバム『Treasure』(邦題:神々の愛した女)。
| Treasure | |
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Cocteau Twins
4ad / Ada 2007-04-09 おすすめ平均 |
この『Treasure』は、コクトー・ツインズがその独自のスタイルを
確立した初期の傑作アルバムです。
デビュー当初はポジティブパンク=ネオ・サイケ色の強かったコクトー・ツインズ。
良くも、悪くも当時のイギリスのインディーズバンドらしい、
陰鬱で、重苦しい雰囲気のサウンドだったのですが、セカンドアルバムから
徐々に独自の路線を開拓しはじめ、このサードアルバム『Treasure』至り、
荘厳で、奥が深い、そして壮大なスケールの音世界を確立します。
何よりも特筆すべきは、リードヴォーカル:エリザベス・フレイザーの
他に類を見ない歌声でしょう。
幽玄でありながら、時にエモーショナル。
そして不思議な妖艶さを持った歌声を当時は「天使の歌声」、
時には「女神の歌声」とまで評されていました。
そして、そのエリザベス・フレイザーの歌声を彩る、きらめくガラス細工の
ような、繊細かつ複雑なギターサウンド。
無機質なリズムラインと相まって、耽美的かつ神秘的な音空間を織り成し、
その中をエリザベス・フレイザーのヴォーカルが自由奔放に駆け巡るかのようです。
時として、ソリッドな冷たさを感じるサウンドですが、
その崇高さ故に、不思議な心地よさがあります。
コクトー・ツインズの音楽、特にこの『Treasure』は聴く者の感情や感覚に
直接訴えかけ、否が応でも様々なイメージを喚起させる作用があります。
この『Treasure』、発売当時の邦題は『神々の愛した女』。
アルバムタイトルもさることながら、『Pandora』や『Aloysius』などの
曲名からもわかる様に、神話などをモチーフとしているのが見て取れます。
神と悪魔、神聖と背徳、光と影。。。
それら、相反するイメージがコクトー・ツインズの音世界に、複雑な陰影を作り出し、
そして、その音楽は間違いなく、聴き手を神秘的なイメージの奔流へと誘います。
天上の神々が織り成す物語。
その一篇の詩がこの『Treasure』。
儚くも美しい、それでいて完璧な音世界を満喫してみてください。
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- 『Treasure』Cocteau Twins(コクトー・ツインズ):天上の旋律 - *Marquee Moon より

