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『The Velvet Underground & Nico』The Velvet Underground(ザ・ヴェルベット・アンダーグラウンド):バナナ!BANANA!!

このアルバムジャケット、誰もが一度は目にしたことあるでは?

今回紹介するのは、通称「バナナのレコード」とも呼ばれている
The Velvet Underground(ザ・ヴェルベット・アンダーグラウンド)
『The Velvet Underground & Nico』。

The Velvet Underground & Nico
The Velvet Underground & Nico The Velvet Underground

A&M 1996-05-07
売り上げランキング : 33149

おすすめ平均 star
star残酷なほど正直
star★★聴く人を選ぶかもしれませんが★★
star『バナナ』とその評価について

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The Velvet Underground(ザ・ヴェルベット・アンダーグラウンド)は、
1960年中盤にニューヨークを中心に活躍したロックバンド。
この『The Velvet Underground & Nico』は、ザ・ヴェルベット・アンダーグラウンドの
ファーストアルバム。
プロデューサーは、アメリカの代表的なポップアーティスト、アンディ・ウォーホル。

そう、このアルバムジャケットはアンディ・ウォーホルが手がけたもので
ウォーホルの芸術作品の代表作とも言われてます。

ザ・ヴェルベット・アンダーグラウンドの話の前に、アンディ・ウォーホルについて一言。

アンディ・ウォーホル言えば、この「バナナ」以外にもキャンベル缶スープや、
マリリン・モンローなど、当時のアメリカの大衆文化の象徴とも言える記号を
大量生産可能な、シルクスクリーンを用いて表現した画家。

その作風からは、派手な色彩を用いながらも、資本主義社会の大量生産や消費文化が
生み出す空虚さ、非人間性が感じられ、時に薄ら寒さを覚えます。

さて、当時すでにアメリカを代表する芸術家であった、ウォーホルが
ザ・ヴェルベット・アンダーグラウンドのライブを見た所かから、
この『The Velvet Underground & Nico』が生まれました。

ルー・リード(Vo/G)、ジョン・ケイル(G/B)、スターリング・モリソン(G/B)
モーリン・タッカー(Dr)の4人に、ウォーホルがつれてきたニコ(Vo)を加え、
この『The Velvet Underground & Nico』は1967年に発表されます。

ここから、ザ・ヴェルベット・アンダーグラウンドのサクセスストーリーが始まるかと思いきや、
その名の通り、アンダーグラウンド街道をばく進することになります。

けだるく、ノイジーなサウンド、前衛的な演奏とライブ・パオーマンス。
ドラッグやアンダーグラウンドカルチャーをテーマにした過激な歌詞。

あまりにも先鋭的な存在が故、当時の音楽シーンではほとんど見向きもされませんでした。

しかし、デヴィッド・ボウイや後のパンク・ニューウェイブなどに与えた影響は多大で
今なお、多くのアーティストがカヴァーをしています。

というわけで、1980年代からザ・ベルベット・アンダーグラウンドの再評価が始まり、
『The Velvet Underground & Nico』はロック史上のベスト100ランキングされるように
なってきます。

とは言え、私がこのアルバムの出会った20年前までは、それほど評価はされてなく、
近年になってその評価が固まってきたように思えます。

ただ、最近の傾向として、当時のアートシーンと関連性や、後世のサブカルチャーに与えた
影響から、芸術を心ざす若者の教科書になってしまってるようで、そこに一抹の寂しさを
覚えます。

もう少し、音楽を楽しむ視点から『The Velvet Underground & Nico』を評価するなら、
このアルバムの魅力は、当時のニューヨークのレイヴカルチャーを肌で伝える
リアリティであったり、今だ第一線で活躍しているルー・リードや後に現代音楽で
活躍するジョン・ケイル。そして、壮絶な人生を送るニコ、超絶天才アンディ・ウォーホルらの
強烈な個性と才能のぶつかり合いであり、それらが生み出す、シンプルかつソリッド、
それでいてけだるく心地良いサウンドでしょう。

このアルバムの後、ザ・ヴェルベット・アンダーグラウンドは3枚のアルバムを発表するのですが、
ウォーホルが去り、ニコが去り、ジョン・ケイルが去り、そして
ルー・リードが去ることで、バンドは空中分解してしまいます。

こういった、ザ・ヴェルベット・アンダーグラウンドの行く末も悲劇的に語られますが、
それも少し違うような気がします。
この『The Velvet Underground & Nico』を始め、ザ・ヴェルベット・アンダーグラウンドの
音楽そのものは、ある種の事件であり、一過性のイヴェントだったのではないでしょうか?

強烈な才能と個性を持ったアーティストが、お互いの創造性を激しくぶつけ合う
一回限りのパフォーマンス。
そう考えると、私が「当時の空気を皮膚感覚で感じる」のも納得できます。

『The Velvet Underground & Nico』は決して万人にオススメできるアルバムではありません。
ましてや、アートの教科書ではありませんし、ロックファン必聴のマスト・バイ・アイテムでも
ありません。

でも、前衛的な作品の持つスリリングさを体験するには、またとない一枚でしょう。

ちょっとした覚悟と、気負いで聴いてもらいたいアルバムです。

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